Sustainability

Impact =

innovation + integrity

サステナビリティは、Spiberのミッションの中核をなすものです。 私たちは、社会の変革に大きなインパクトを与え得るタンパク質の新素材の開発に取り組んでいますが、真にインパクトのあるソリューションを生み出すためには、企業そのものが最高水準のインテグリティ(誠実さ)を備えている必要があると考えています。 そのため、Spiberではバリューチェーン全体を通じて、持続可能な調達と人権に関する高い水準の徹底と維持に努めており、また、事業運営上のフットプリントを最小限に抑える取り組みにも注力しています。

Sustainability impact

社会に対する私たちの責任基盤である、透明性のある情報開示

Spiberの存在意義は、現代だけでなく未来に生きる人たちも含め、人類の持続可能なウェルビーイングに貢献することだと考えています。私たちが人や地球環境に与える影響(ポジティブなものだけでなくネガティブなものも含む)を、誠実かつ定量的で透明性のある形で開示することは、私たちの取り組みの基本であると同時に、私たちが学び、改善し、未来に提供できる意味ある変革を最大化するための原動力となります。 2022年には、私たちのサステナビリティ戦略についてのご説明と、当社でのタイや米国を含めたグローバルな活動についての開示を目的とした、当社として初となるサステナビリティ・インパクト・レポートを発行しました。

繊維を量産し、代替的で持続可能なテキスタイル素材を
世界中の顧客に提供します。

170+t

タイの量産プラントで生産されたタンパク質の量

温室効果ガス排出量(Brewed Protein™ファイバー1kgあたりのCO₂換算)を削減する緩和計画を進行中で、
2029年までにネット10kg、2035年までにネットゼロを達成する予定です。

Net Zero

2035年までに達成予定

100%

非可食原料と再生可能電力の使用

2026年までにBrewed Protein™ポリマー生産の原料として、少なくとも50トン(乾燥重量)の食用糖を非可食糖に置き換える計画を進行中です。また、2023年以降、エネルギー属性証明書を購入することで100%再生可能電力を使用しています。

Logo
Biosphere Circulation Project

循環型への移行

循環型経済への世界的なシフトは、一層加速させなければならない喫緊の課題です。

私たちは現在、タイと米国でそれぞれサトウキビとトウモロコシを主要な原材料に
使用し、Brewed Protein™素材を生産しています。一方これらのサプライチェーンでは
持続可能な農業の実践に努めているものの、トウモロコシとサトウキビは最終的に
食用作物であるため、農業生産に伴う資源利用や環境負荷をゼロにすることは
できないと認識しています。

 

そのため、私たちは将来的に循環型原材料へ切り替えることを目指しています。
例えば、サトウキビのバガスやトウモロコシの茎葉などの農業廃棄物に含まれる
セルロースや、“Biosphere Circular”繊維でできた衣料の廃棄物を栄養分に分解し、
微生物発酵によって新たなBrewed Protein™素材を生産する際の培地原料として
再利用することなどを考えています。

 

そしてSpiberでは、工業用バイオマテリアルの循環型エコシステムを構築し、
効率的なリサイクルプロセスを確立することを目的としたマルチステークホルダー型の
イニシアチブ「BioCircular Materials Alliance」を立ち上げ、主導しています。
このイニシアチブは、農業、繊維、その他の分野から生じる廃棄物を栄養源として再利用することで、循環型のものづくりを促進し、持続可能な未来の実現を目指します。

Metabolic recycling(メタボリック・リサイクリング)

綿、麻、レーヨンなどのセルロース系素材(グルコースに分解可能)やウール、シルク、Brewed Protein™素材などのタンパク質系素材(アミノ酸に分解可能)のように、栄養素に分解したのち発酵に使用する培地原料として再利用できる素材や製品を指します。

Biosphere Circulation(バイオスフィア・サーキュレーション)

生物圏循環型の素材のみで作られた製品を収集、栄養素に分解し、発酵に使用する培地原料として新たに再利用してBrewed Protein™ポリマーやその他の発酵素材を作り出す資源循環型エコシステムを指します。

Climate impact

気候変動への影響と
環境フットプリントの
最小化を目指して

Brewed Protein™ファイバーは、カシミヤのような従来の動物由来タンパ
ク質素材と比較して、より効率的で環境負荷の少ない生産プロセスを実現
しました。このデータは、事前生産段階におけるライフサイクルアセスメ
ント(LCA)の推定値であり、将来の見通しを定量化したものです。これ
らは、タイにあるSpiberのポリマープラントと日本の紡糸施設において、
再生可能電力の使用と施設のフル稼働を想定した条件に基づいています。

79%

温室効果ガス排出の削減

地表、大気、雲で特定の波長の放射を吸収または放出することで温室効果ガス排出を削減します。

82%

富栄養化の削減

富栄養化とは、湖や内湾などの閉鎖性水域で栄養分の濃度が上昇する現象を指します。

99%

土地利用の削減

土地利用を最小限に抑えることで、土地への環境負荷を軽減します。

97%

水使用量の削減

水の使用量を最小限に抑えることで、環境への影響を減らします。

Sustainable sourcing

バリューチェーン全体で持続可能な調達と人権の高い基準を確保することを目指して

Spiberは、サプライチェーンの透明性と環境への責任を重視し、持続可能な素材調達に積極的に取り組んでいます。タイではBonsucro認証を受けたサトウキビを使用し、アメリカでは持続可能な農業慣行を促進するためにカバークロップ(間作)を導入しています。環境、品質、倫理の最高基準を維持しながら、透明性と革新の保護とのバランスを図ることに努めています。また、日本の「責任あるサプライチェーンにおける人権尊重のためのガイドライン」に沿った企業行動を推進しています。

Types of circular ecosystems

私たちのサプライヤー

サプライチェーンの透明性は、製品が責任を持って調達され、環境への影響や労働搾取を最小限に抑えていることを顧客に開示し、信頼関係を築くために重要です。私たちは原材料の出所について透明性とオープンなコミュニケーションを確保することに取り組んでいますが、自社の独自技術を保護することも同様に重要であるため、選択的な情報開示アプローチを採用しています。具体的な詳細を共有できない場合でも、品質、倫理、環境責任の高い基準を維持することに引き続き注力しています。

logo

Bonsucro認証とは

Bonsucroはサトウキビ業界をリードする世界的なサステナビリティプラットフォームです。サトウキビの栽培と加工に関連する環境的および社会・経済的持続可能性に関する基準を定め、これらの基準を遵守する製糖工場への認証制度を管理している団体です。当社はBonsucroのメンバーであり、タイのプラントで生産されるBrewed Protein™ポリマーはBonsucro認証を受けたサトウキビ由来の糖を採用しています。

Bonsucro認証について詳しく見る →

責任ある企業行動実施宣言とは

私たちは、日本政府が作成した「責任あるサプライチェーンにおける人権尊重のためのガイドライン」と、日本繊維産業連盟が作成した「日本の繊維・アパレル産業における責任ある企業行動ガイドライン」の趣旨を理解しています。以下の宣言を行い、これらのガイドラインに基づいた取り組みを推進していきます。

繊維産業における責任ある企業行動実施宣言を読む(日本語のみ)

持続可能な調達方針に関する懸念や問題の相談・通報窓口

Spiberでは、使用する材料や化学物質、関わってくださる関係者を含め、可能な限り持続可能なエコシステムを構築するよう努めています。そのため、持続可能な調達方針に関する懸念や問題について、サプライチェーン上の誰もが通報でき、その一つ一つに耳を傾けるための匿名報告システムの整備は極めて重要だと考えています。そこで新たに立ち上げたのが、匿名苦情処理システムのSpeakUpを使った、Spiber専用の相談・通報窓口です

コンプライアンス上のご相談についてはこちら

目標達成に向けた
進捗状況

Spiberは、目標達成に向けた進捗状況を共有するため、毎年の進捗報告を提供することを約束しています。

Sustainability Progress Report 2024

Sustainability Progress Report 2024

本レポートに含まれるデータは、2023年を通じた活動を対象としています。

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GRI Index 2024

GRI Index 2024

本レポートでは2023年1月から12月の報告期間におけるGRI開示項目の一部に対する回答を公開しています。

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Sustainability Progress Report 2023

Sustainability Progress Report 2023

本レポートに含まれるデータは、2022年を通じた活動を対象としています。

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GRI Index 2023

GRI Index 2023

本レポートでは2022年1月から12月の報告期間におけるGRI開示項目の一部に対する回答を公開しています。

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